5月のカフェタイム
北東北に位置する岩手県は、もち米や雑穀の生産が盛んなところです。
もち米などを使った、地方ならではの伝統的な郷土菓子が数多く受け継がれています。
こちらでは毎月、岩手ご当地スウィーツと珈琲をセレクトしたものをご紹介していきます。
5月のカフェタイムは、春の行楽にぴったりなコッペサンドを紹介いたします。
福田パン あんバター
岩手県には昔なつかしい老舗のパン屋さんが街のいたるところにあり、
そこにはレトロな袋入りの菓子パンが売られています。
そんな中でも絶大な人気を誇るコッペパン、福田パンのあんバター。
1948年創業の老舗・福田パンは、主に岩手県内のスーパーなどで、袋入りの
コッペパンを販売しています。
盛岡市にある工場併設の本店に行くと、ジャムやクリーム、惣菜パンの具になる
スパゲティ、焼きそばまで20数種類以上のコッペパンの具材が銀バットに入って
並べられています。
注文すると手際よくおばちゃんたちがコッペサンドを作ってくれる姿は、他で見られない
懐かしい光景かもしれません。
なかでも名物、あんバターのコッペパンは甘さ控えめのこしあんに、バターがベストマッチの
一品です。
大人が両手で持っても、はみでる大きなコッペンに、たっぷりとぬられた、あんことバター。
ずっしりした重量感のボリュームでも、あんこの程よい甘さ加減とバターのコク、焼きたての
ふわふわ柔らかい素朴なコッペパンの組み合わせは1本ペロリと食べてしまう美味しさです。
岩手でしか味わえないご当地スウィーツですが、一度味わう価値ありのどこか懐かしい
おやつです。
マンデリン
素朴な、あんバターのコッペパンにはオーソドックスなマンデリンがよく合います。
珈琲通に人気のマンデリンは苦味の王様とも言われる、大人の苦味珈琲が味わえる
コーヒーです。
インドネシアを原産地とするところから、独特な精製法、特有のざらつき感が舌の上に残ります。
このクセがマンデリンの味わいのひとつですが、こちらもあんバター同様に昔から根強い人気を
誇るコーヒーです。
あんバターのまろやかさが、マンデリンのストレートな苦味をさらに引き立ててくれます。
初めてマンデリンに挑戦する方はなるべく、他の珈琲豆よりも大粒のマンデリンを選ぶことをオススメします。
*マンデリンの粒が大きいと、さほどクセが強くないからです。
そして、こちらをご覧になり初めてマンデリンを飲んでみようと思った方は是非、あんバターと
組み合わせて飲んでみてください。